ミンボーって何?

こんばんは、ホスピタリティ弁護士の長屋卓嗣です。

先日、九州の某暴力団の組長が身分を隠してゴルフ場でゴルフをしていたとして詐欺罪で逮捕されました。

暴対法が強化され、あらゆる場面で暴力団として行動することができなくなっています。

私も民暴委員会に所属させてもらっていますが、昔ほど目立った事案は少なくなっているようです。ただ、一方で巧妙化しているという意味もありますので注意が必要です。

ここで、少しだけ民暴(ミンボー)について確認しておきます。

民事介入暴力(民暴/ミンボー)とは、「暴力団又はその周辺にある者が、暴力団の威嚇力を背景にこれを利用し、一般市民の日常生活又は経済取引について司法的救済が十分に機能していない面に付け込み、民事上の権利者や一方の当事者・関係者の形を取って介入・関与するもの」とされています(昭和54年・警察庁)。

最近の民暴事件では、明らかな暴力や脅迫行為を背景にした金銭要求は稀だといえます。一見、任意の交渉を装い精神的に追い込んで不当な要求(金銭に繋がる要求)をすることの方が多いでしょう。要求内容を明らかにせず(「誠意を見せろ」「どうしてくれるんだ」など)、不安感を煽るような言い回しをしたり、脅迫文言を使わないよう恫喝したり、時折、こちらの言い分にも理解を示しながら心理的優位を保ったまま交渉してきます。

もし不当な請求をされた場合は、一人で対応しようとせず、お近くの警察、暴力追放運動推進センター(暴追センター)、弁護士会にご相談ください。